だけどお母さんは決意してくれた。






お母さんは、生活よりもあたしの身の安全を守った。








それから離婚届を置いて家を出たあたしたち2人は、お母さんの実家のある○○県へと急きょ、逃げるように引っ越した。






そこは、あたしが生まれてからはまだ一度も訪れたことのない場所だった。









今まで主婦業に専念していたお母さんは、あたしを違う高校に編入させるため、昼夜問わず、身を粉にして働いた。




その甲斐あり、ようやくお母さんの地元の知り合いに、学校経営の知人を知っているという人が現れ、あたしの編入先はそこに決まった、わけだけど……。