「光のお母さん、今どうしてるの…?」


「俺、中学とかも女装して通うようになってたからいじめられててさ。めっちゃ浮いてたんだよね。その話は同級生の親を通じて俺の母親にも伝わってて」


「うん」



それから数秒、間を置いて、ショートケーキを食べていたフォークを皿に残して光は言った。






「……もう自殺したよ。最期はうつ病のストレスと薬の副作用でもう何か、俺のことすら忘れかけてた。だから今は1人暮らししてる。おばあちゃんとかから一緒に暮らすの誘われたけど、全部断ってさ」





自殺……。


光のお母さんがもうこの世にいないだなんて。



無責任な言葉はかけられないけど、自然と目頭が熱くなる。




「何でお前が泣いてんだよ、バカ」


「だって光…。お母さんいないのにいつも明るくて……」


「つったってもう3年も前の話だからさ。お前が気にすることじゃねぇって」




光はそう言ってあたしの頭を撫でながら笑っていたけど。


でもきっと辛かったに決まってる。