どうにか誰にも会わずに図書室に辿り着いたあたしは、長テーブルに広がった意見書をまとめて専用ファイルに日付を書いてから閉じた。




また明日、残りの意見書も一緒に確認しよう。



あ、意見箱を校正会室に戻さなくちゃ…。


光、まだいるのかな…。




あたしは意を決して、隠れ通路を開き、奥の校正会室へ入った。




あ、誰もいない……?


中は珍しくシンと静まり返っていて、いつもは残っている先輩たちも今日はすでに帰ってしまったらしい。




まぁ、それはそれでよかったかも。



あたしも帰ろう。




あたしが意見箱を指定された場所へ戻して荷物をまとめると、図書室の方から誰かの足音が近付いてきた。





も、もしかして、光…!?



だけど隠れる時間なんてなくて、もたもたしながらその場に留まっていると…。




ガチャ