2人の男を返り討ちにすると、瞬時にあたしとあたしの腕を掴む男の前まで移動した彼女。
「聞こえなかったか?きたねぇ手でそいつの身体触んじゃねぇよ」
「んだと、この…」
ボコボコッ――!!
ドスッ――!!
瞬殺だった。
3人の大の男を光1人でやっつけちゃうなんて……。
光は倒れた男からあたしのケータイを奪い返して、足元の男を睨む。
「クソがっ…!お、覚えてろよ!」
「………」
男たちは肩を寄せ合って、よくマンガで見るような捨て台詞を吐きながら逃げるように去って行った。
「ひ、光…」
「………」
男たちの逃げた方角に向いたまま、振り返らない光に声をかける。
