素早いスパイクが、急降下で勢いよく落ちてくる。 受けられる?怖い。できない。 恐怖心と緊張が、胸の中で大きくなった。 そんな時。 「紗雪ーっ!紗雪ならとれるよ!!」 光のいつもの明るい声が、聞こえたんだ。 「光…っ」 「大丈夫!落ち着いて!ねっ♪」 総也が頷いてくれている。 「任せてくれていいから」そう言っていたけど、今の彼の顔には「紗雪ちゃんならできる」そう書いてある気がした。 「……っぅ!」 力強くて重いスパイクが、あたしの腕に圧し掛かる。