……そうなのか?



あたしは半信半疑で振り返らずに視線だけ横に流す。






そんな時だった。






《みんなぁ~♪オリエンテーション、楽しんでるぅ??》





聞き覚えのあるキャピキャピした声が、スピーカーを通して辺り一面に響き渡った。




この、声は……。



「あ、いた」




同じことを思ったらしい総也が、少し離れたところに設置された簡易ステージにあがってマイクを持っている光を見つけて彼女を指差す。






《ある程度この場所に馴染んでくれたところでぇ、校正会主催!10点マッチ制クラス対抗ビーチバレー大会を、開催しちゃうよ~んっ♪♪》




え!?



遠くに稟の姿がおぼろげに見え始めた頃、光はハイテンションのままそう宣言した。