それは、あたしも聞きたかったこと。


だけど、聞くことが出来なかった。


逢っているや、連絡を取っていると知れば、あたしは気持ちが抑えられなくなる気がする。




「取っていないし、逢ってもいない。
アタシ、勇人には呆れたから。
連絡取りたくもない」




彩菜は、不機嫌そうに言った。


いとこなのに、勇人くんが嫌になってしまったらしい。


それは、あたしのせいかなと思うけど、いずれ知られることか。




「じゃあ、風華が聞いた“結婚”も本当か分からない?」




紗弓が疑問を聞く。


それに、彩菜はぶっきらぼうに答える。