目を閉じて、そっと呟く。
決心したはずなのに、一筋の涙が流れる。
悲しいのは、今だけ。
そのうち、この気持ちも過去になるから。
あたしは、黙ってメールアドレスを変えた。
共通の友達なんて、彩菜とてっちゃん以外いない。
彩菜は言わないだろうし、てっちゃんだって一応ライバルの相手に教えないだろう。
それに、彼も誰かに聞くことはしないと思う。
直接言うことは出来ないから、これで終わらせる。
少しズルい気もするけど、この方法以外思いつかない。
こうやって、あたしが彼を想っていた期間は終わりを告げた……
はずだった。