「って、お金を全部返したの!?」 その言葉にも驚いて、思わず立ち上がった。 カフェだということも忘れて、声も大きくなってしまった。 案の定、全員の注目を浴びた。 「とりあえず、出ようか」 笑いながら、勇人くんにそう言われた。 あたしはそれに頷いてから、会計をして外に出た。 それから、少し歩いた先の公園のベンチに座った。 「さっきの続きだけど、お金を返さない限り、由梨とは別れられないから」 座ったとたん、すぐに当たり前のように言った。