だけど、思った以上にあたしの体は異変をきたしていた。 仕事で、いつもならしないようなミスをしてしまった。 それで、藤井くんに心配された。 「大丈夫? 珍しいミスしているけど」 「ごめん、大丈夫だよ」 自分自身、信じられなかった。 今更、新入社員みたいなミスをするなんて。 ましてや、それを後輩に指摘されるなんて。 そんなこと、信じられなかった。 理由は、分かっていた。 パソコンとにらめっこしていても、途中で手が止まり、自然と勇人くんのことを考えてしまう。