あたしには、その言葉に自信が持てない。
彼がかっこよすぎて手の届かない存在なんて言う訳じゃないけど、あたしが相手とかありえないと思った。
あたしは、可愛くも綺麗でもない。
至って、平凡。
何がそんなに気に入ったのか、分からない。
「もちろん、本気に決まっている。
冗談でこんなこと言わないし」
彼は、きっぱり言った。
確かに、冗談だとしたら質が悪い。
完全に遊ばれていることになる。
「信じてもらえないかな。
俺、風華が好きなんだけど」
完全に、油断していた。
はっきり、きっぱり“好き”と言われた。
初めての言葉に、あたしはパニックになっていた。
顔は真っ赤になって、心臓はありえないぐらい速い。


