「夏子は?」 光輝が促す。 あくまで、興味があって聞いているようだ。 夏子はもじもじして、答えた。 「…ごはん」 「ごはん?」 意外だった。 光輝も、驚いていた。 「おいしいものを食べると、それを考えた人ってすごいなぁ、って…」 「ああ、わかる」 賛成だ。 それは、夏子がベジタリアンだから、賛成できる。 夏子は動物が大好きだ。 そんな動物たちの肉を好まずに、そう言う夏子は、道理にかなっている気がした。