「…大丈夫です」
苦しかったぁぁ
どこにそんな力があるんですか
「…で?いつまでいるの?」
紅美さんが持っていた荷物をさり気なく受け取りながら王子が口を開いた
「んー…あんまり長くいないかな。学校に呼ばれたのよ」
「え?なに、もしかしておじさんに呼ばれたの?」
おじさんっていうのはたぶん、武中くんのお父さん
「そーなの。しかもいきなりよ?あの人何考えてるのか全然わかんない」
「お前にわからなきゃ俺にもわかんねぇよ」
「あれでも陽は理解してるのよね」
「へぇ。じゃあなんで呼ばれたわけ」
王子の言葉に紅美さんがニヤリと笑った

