にしても、痛い
「あのー…城山くん?」
お忘れかもしれませんが、王子の名字は城山なのです
あたし自身あんたって呼びすぎて忘れそうだった
「なにかな、三山さん」
「これはどういうこと?」
しっかりと王子モードに入っている王子を見た
「…どうって?」
「なんであたしが隣を歩くことになるの」
さっきから痛いのはお腹でも頭でもなく、女の子達の視線
王子の隣を歩くあたしに向けられた視線は鋭い
「なんでって…俺の秘密を握ってるからね」
「秘密って、」
呆れて薄っぺらい笑顔を見た
秘密なほどでもないんじゃない?
「自分らしくいればいいのに」
「これが俺だよ」
嘘付け
本当の王子はこんな笑顔を振りまく人じゃなくて、不機嫌な顔もするし意地悪な顔もする
みんなはそれを知らないんだ

