「……ちょ、なにする…」
目を開けると、綺麗な顔があたしの上にあった
な。
「呼べよ」
「へ、っ?」
「藍斗。簡単だろ?」
「な、なんであたしが…」
あんたのこと名前で呼ばなきゃいけないのよ
そう言おうとして、その言葉を飲み込んだ
だってだって…っ
「…へぇ、俺に逆らうんだ」
「……っ!」
王子の指があたしの頬に触れた
「っ、…どいてよ」
「そんな態度じゃ、どけないなぁ」
……うっ
きっとあたし今、顔真っ赤だ
それなのに王子は余裕しゃくしゃく
くやしい…
王子の足の間に体があるから、動きたくても動けない
王子を睨む瞳が潤んでいくのがわかる
やだ、こんなことで泣きたくない

