あたしは目をぱちくりさせた
今の、空耳?
「いや、空耳じゃねぇーよ?」
王子のツッコミにももう答える余裕なんてない
「うそだぁぁ」
「嘘じゃねぇ。緊急事態だ」
「そうですか…」
「じゃあ泊めてよ」
「泊めるっていうのは?」
下がり気味のあたしに笑顔で近づく王子と目が合った
「俺が、今日からお前の同居人になってやるよ」
―――は
「はぁぁぁ!!?」
ありえないありえない
「ふ、ふざけないでよ!なんであんたなんかと…」
「なに、困る理由でもあるわけ?」
「り、理由?」
頭の中を駆けめぐらせてるけど、なにも浮かばないあたしの頭の中
「俺の目が間違ってなければ…一人暮らしってとこ?」
そう言って王子は玄関から部屋を覗き込んだ
………鋭い

