「とにかくっ、これから毎日楽しくなりそうじゃん」
「楽しくなんかならないよ…」
楽しそうな香苗の隣であたしは肩を落とした
今さっきだってあたしの耳元で、なんか恐ろしいこと言ってたし
もともとあたしはなにも悪くなんかないじゃん
ただ王子が悪いだけでー…
「……桃果?」
「…っえっ?」
「なにボーッとしてるの?」
「し、っしてないしてない。いい、香苗!」
ぐっと両手で香苗の肩を掴んだ
「このこと、誰にも話しちゃだめだから!」
じゃなきゃあたしが殺されちゃう
「……っわ、わかったよ」
よかったー!!
今のあたしはとにかく、家に帰りたくないです!

