「えっ……??」



佐伯くんはあたしに気づいたのか、席を立ってあたしのそばまでやってきた。
……やっ、やばいっ!!佐伯くんが近いっ!!



「……まだ帰ってなかったんだ」



「ああ……うん。ちょっと考えごとしてたら、こんな時間になっちゃって」



「……そう」



「佐伯くんは、なにしてたの??ボーッとしてたけど……」



「……べつに。ちょっと考えごと」



「そっかぁ。あっ!!じゃああたし帰るねっ!!バイバ……」



"パシッ"
帰ろうと歩き出した時、佐伯くんがあたしの腕を急に掴んできた。



「……えっ??さ、佐伯くん??」



「……まだ帰るな」



「えっ??」



「……バスケ、また見てくんだろ??」