ーーーー… その一ヶ月後、あたしたちの高校は無事にインターハイへ出場した。 けれど、さすがインターハイだった。 あっという間に一回戦が終わった。 けれど相手校に圧倒的な差を見せつけられて、あたしたちは一回戦敗退で終わった。 「……佐伯くん」 「さすがインターハイだな。ぜんぜん敵わなかったな」 佐伯くんはにっと笑いながら、そう言った。 絶対に悔しいと思う。 だけど佐伯くんのその姿を見ると、なんだか嬉しそうだった。 きっと、ユメを叶えられただけでよかったのかもしれない。