「……うん。佐伯くんもきっと、同じコトを思ってると思うよ」 「そうか??」 「うん。だって、佐伯くんにとっても、中嶋くんはいいライバルだから」 「ありがとな。佐伯に、おめでとうって伝えておいてくれ」 「……うん。わかった」 「ガンバレよ。彼女ちゃん」 「ありがとうございます」 「じゃあ、お疲れ」 「はい。お疲れ様でした」 中嶋くんはフッと笑い、右手を上げて、そのまま会場を出て行った。 その後ろ姿は、とても清々しかった。