会場へ戻ると、中嶋くんと目が合った。
佐伯くんは、少しだけ険しい顔をしていた。




「……余裕ぶっこいた顔しやがって」



佐伯くんはそう言って、水を勢いよく飲んだ。
でもその顔は、少しだけ嬉しそうだった。




「……しい」


「なに??」


「おまえのために、オレがんばるからな」


「……うん。応援してる」


「……必ず買って、全国に行く。ユメ、叶えてみせる」


「うん。佐伯くんなら、きっとできるよ」