「……学校は違うけど、またライバルになったんだね」 「……ああ。だからこそ。今度こそ、アイツには負けたくねぇ。いや、負けねぇよ、絶対に」 そう言った佐伯くんのその姿は、まっすぐな瞳で彼を見つめていた。 あたしは佐伯くんの手をぎゅっと握りしめた。 「……しい??」 不思議そうにあたしを見つめる佐伯くん。 あたしは、手をぎゅっと握ったまま、コートでプレーする彼のコトを、見つめていた。 「……不安か??」 「……少しだけ、不安」