あたしたちの試合は午後からなので、午前中は他の試合をずっと見学していた。 佐伯くんはその度に他のチームのプレーを見て、そのチームの分析を行っていた。 時々、メモを取りながら真剣に見ていた。 そんな佐伯くんの横顔を見ながら、あたしも試合を見ていた。 そして午前中最後の試合で、あの人たちのチームが試合をしていたので、佐伯くんはさらに真剣に見ていた。 「……さすがだな」 「すごいね……動きが、早い」 「……まえよりも格段に、うまくなってる」