オレはしいを起こさないようにベッドから起き上がり、水を取りに台所へ行った。 ミネラルウォーターを口にすると、体の中を冷たさが通り、心地良い。 「……ふう。シャワーでも浴びるかな」 オレは一旦部屋へ戻り、着替えをタンスから出して、そのままシャワーを浴びた。 ……さっき、しいを抱いたときの感覚が、まだ消えない。 しいを抱いているとき、こんなにも愛おしいんだなと、改めて感じた瞬間だった。 何度も好きだと繰り返し、オレの背中にぎゅっと抱きついていたあの感覚。