「……しい」 佐伯くんの手が、あたしの頬に触れる。 佐伯くんのあたたかな手は、熱を持ち、さらにあたたかかった。 「………ど、どうしたの??」 「……しい、いいか??」 ーーーードキッ………。 そのひと言で、なにを言いたいのか、あたしにも分かった。 でもあたしも、佐伯くんのコトがだいすきだから、佐伯くんのすべてを知りたい。 そう思ってるから。 「……ムリにとは、言わない。おまえがイヤなら」 「……あたしも」