ガチャっとドアが空いた。 「……椎奈、おまたせ。っ!?あ、おい、見るな……!!」 手に持っていた写真を、佐伯くんに奪い返されてしまった。 珍しく、焦っている感じだった。 「……佐伯くん、それって、あのっ」 「……オレが、飾りたかったんだよ。……おまえとの、思い出……」 「佐伯くん………ありがとっ!!あたし今、すっごく嬉しいっ!!ほんとに幸せだよっ!!」 あたしは佐伯くんに思いっきりぎゅーっと抱きついた。 佐伯くんは少し照れていたのか、顔が赤くなっていた。