ぎゅっ………。 後ろからずっしり重みが加わった。 犯人は佐伯くんだ。 「佐伯くん、どうしたの??」 「……次、また試合だから、パワーもらいに来た」 「へっ⁉」 「………おまえがくれるパワーは、元気が出るんだよ」 「佐伯くんっ……」 嬉しい。 純粋に嬉し過ぎる。 こんなコト言ってくれる彼氏、なかなか居ないと思ってしまう。 でも、その姿を上原くんが切なげに見ていたコトに、あたしは気づいてもいなかった。