「……オレだって、椎奈が好き」




こんなにも温かい言葉をくれる佐伯くんに、あたしはいつもドキドキさせられてる。
本当に、ずるい。





「じゃあね、バイバイ」


「あぁ……気をつけてな」


「うん。また明日学校でね。おやすみ」


「……あぁ。おやすみ」




あたしは佐伯くんに手をふって、家に帰った。
唇に触れると、佐伯くんの唇の温もりが、まだ残っていた。



今までしたキスの中で、1番幸せを感じたキスだった。
優しくたくさんキスをしてくれた。
ありがとう、佐伯くん。