奈津美ちゃんはバイトがあるからと先に帰った。 あたしはその後、佐伯くんがいる教室に向かった。 「佐伯くーん??」 「……なんだ。わざわざ迎えに来てくれたのか??」 「うんっ」 「………サンキュ。帰るぞ」 佐伯くんは離さないように、あたしの手を握りしめてくれた。 それが嬉しくて、つい握る手にチカラを込めてしまった。 「……上がれよ」 「お邪魔します」 帰りにコンビニでイチゴみるくを二人分買って、佐伯くんの家へ向かった。