「……アンタのことだから、なんとなくそんな気がしてた」



「そっかぁ。佐伯くんてあたしのこと、なんでもわかるんだぁ」



「……べつに」



佐伯くんはカバンを持つと、スタスタと歩き出した。



「あっ!!待ってよ佐伯くーん!!」



急いで佐伯くんの後を追いかける。



「……そんなに急がなくても、置いてったりしないよ」



「えっ??」



「……アンタはおっちょこちょいだしね」



「おっ、おっちょこちょいなんかじゃないもんっ……!!」



「……フッ。アンタってほんと面白いよね」



「えっ??そうかなっ??」



「……ほんと、アンタといると飽きないね」