「だから明優の誤解は解きたい。俺が由奈のことは好きじゃないって…。それに今俺好きな人いるから」 えっ? 好きな人いたんだ…。 じゃあ、私って尚更何だったんだろう? 本当に好きな人にはなかなか手が出せないって、なんかの雑誌の恋愛特集ページで読んだことがある。 だからだ、だから、聖也は私のことを抱いたんだ…。 「その好きな人ってのはさ…」 「いい!それ以上言わなくていい!」 そんなの聞きたくない。 その一心で、両手で耳を塞いだ。