鈍感ガールと偽王子




「……もしかして、親友の子に謝りに行った日?」



椎葉くんの言葉に、あたしは勢いよく頷いた。


なんだ、やっぱり覚えてるんじゃない。


しらばっくれちゃって!




「……あれは…、元カノが押しかけてきただけだよ。いきなりだったから…、その、よけられなかっただけで、本意じゃない」



「元カノ?嘘でしょ?元、ならキスなんかするわけないじゃない」



「俺だって知らねえよ!大体、お前そのあと見てないのか?家にも上げてねえよ。相当酔ってたみたいだったから、本人も俺の家に来たことなんて覚えてねえんじゃねぇの」



「ええー?」


「嘘じゃねぇよ!……俺が本当に好きなのは、美結だけだから」


「え」


「いい加減傷付くんだけど。まだ信じられないわけ?」




え、えええーーー…。




「あ、あたし」



かああっ、と顔がいきなり熱くなった。



ちょ、ちょっと待って、本気?