鈍感ガールと偽王子




椎葉くんは何も悪くない。


あたしが勝手に椎葉くんのこと好きになって、


そして勝手に傷ついていただけ。



「椎葉くんは、何も悪くない」



そう言うと、椎葉くんは漸くあたしの方に向き直って。


強く、あたしの肩を掴んだ。



「じゃあ、なんでずっとメールも電話もシカトだったんだよ!?」


「だって!!」



俯いたまま。


強い椎葉くんの口調に反発するように、思わず、叫んでいた。


ぼろっ、と再び涙がこぼれおちる。



きっと、人に見せられた顔じゃない。



寒いのもあるし、涙でぐちゃぐちゃな顔をしてるに決まっている。




「……だって、どうしたらいいか、わかんなかったんだもん…」