数分たった頃……。 私は本当に、夢の世界へと…誘われていく。 雨音が…… どこまでも優しく、響いていた。 「………ホントに寝るんだ」 大きな手が一瞬……、 私の後頭部に触れては…、離れていく。 うっすらと目を開けると……。 もう彼の姿はなかった。 「……嘘つき……。」 起こすって言ったのに。 ここに居たいって言ってたのに……。 私を残して……いかないで。