私の部屋の壁にに掛けられた、お気に入りの…時計。 その秒針が刻んでいく、微かな音に… 耳を傾けて。 それから――… 瞬きも忘れ、ぼんやりと…眺める。 揺れる…視界。 二重に見えて来る、数字。 次第に霞む…世界。 けれど、時計の針は…戻らない。 戻ることは、ない。 止まることも、許されない。 同じリズムで、無機質に―――… 音を奏でていくだった。 また―――… 朝が来た。 今日という日が…、始まる。