「神か……。」
「え…?七世、今なんか言った?」
「……ううん。」
もし本当にいるのだとすれば。
神は人に…不平等である。
大好きだった私の祖母。
私にもったいないくらいの名前を付けてくれた彼女は…。
私が5歳の頃に、その命の灯を……消してしまった。
祖母に纏わり付く黒く渦巻く影。
彼女の死の期限を知っていたはずなのに……
神は教えてなどくれなかった。
いとも簡単に奪っていった。
もし、あの時………
私がなんとかしていれば…。
幼心に芽生えた「何か」が…
それからの人生、私のココロの中でずっと疼いているけれど。
何もできないまま……
時は過ぎて行った。
祖母の言うそんな世界を。
私は……
見つけられるのだろうか。


