私はソファの上で下ろされて、座る。
陽志疾が立とうとしたので、すぐにぎゅっと服の裾を握ってしまった。
それにビックリしたみたいだけど、すぐに笑って「飲みもん」と言った。
でも、首を横に振る。
嫌だ。
1人はやだ。
すると、陽志疾は困った様に頭をかく。
「夢羽、飲みもん何が好きだ?」
『え……ココア…』
「おー、俺もすきだぜ!
ココア!美味いよな」
何気なくふってくる話に答えていると、そっちに意識がそれて手の力が弱まった。
そのすきにそっと陽志疾は何処かに行った。
そう気づいても、止めはしなかった。
冷蔵庫、すぐそこだし。
結構、皆信用出来そうなオーラだから。
その後も零と喋っていた。
帰ってきた陽志疾が私にココアの缶を渡して、ソファに腰掛けた。
「どこらへん住んでんだ?」
ぱっと零が聞いてくる。
『ぇ……わかんない…』
目を泳がせながら言うと、その場の空気が凍った。
「……家族は?」
『いない……』
「何で、あの時、あの場所に居た?」
『…………』
風生達を困らせない為。
なんて、言えない。

