夜猫'A cat chooses xx.'






私はフラリとその場を離れて倉庫の出口に向かった。




「あれ、夢羽さん!」



男の子が私を呼ぶ。



「何処行かれるんスカ?」



不思議そうに顔を覗き込んでくる男の子は幼い顔立ちをしている。




『……外に、出ようと思って』



「え、1人は危ないっすよ」



男の子はあわあわと手を出してくる。




それを避けてニコッと笑った。





『風生が、そのうち来るから』





そう言うと、男の子は目をぱちくりとしながら私を見た後、ニカッと笑って手を振って




「楽しんで来て下さいね!」





と、言った。










……ごめんね。






嘘、吐いて。







私は良心が今頃働きながら男の子から目を逸らして出口から外に出た。




倉庫から出ると、目から暖かい何かが溢れた。
















その暖かいモノと同化して流してくれる、







空の、ナミダ。

















細かく大振りの雨の中に、歩き出した。