さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*



――――強い風が吹いて、瞬きをする度に雲の動きが変わっていく。






大好きな弟の笑顔の向こう側を彩る、鮮やかで深い夕焼け。






空を染めていくその色と、橙の波が押し寄せる海岸。









息をのむその光景に、私は言葉をなくすんだ。














季節を確かめるように、ゆっくり大人になっていこう。



昔の心を忘れずに、毎日幸せだと感じていよう。










さんさんと照りつける陽射しより、日向や木漏れ日の方が好き。






霧に白くけぶる街路樹や、小雨に濡れて滲んでいく街の景色が好き。






この街に暮らす大切な人たちの時間が穏やかに流れ続けていてほしい。










海面に浮かぶ船の舳先が、月の横顔のようだった。






繋いだ手から伝わってくる気持ちは今、



聞こえてくる鼻歌の懐かしいメロディーのように、






どこまでも優しくて、あたたかい――――










* fin *