ウチは恩を忘れないように、それから“約束”があるから月に2回はココを訪れる。




アイツの居ない時間を見計らって





「アイツ等、必死に探してるぞ?」



「~っ・・・すみません・・・」




畳に額をつける。



蓮さんにはすごく感謝してる。



蓮さんが望むなら、なんでもしようと思う



でも、それだけは。この事だけは、どうしてもできない





「でも、それももうじき終わるでしょう。」



「そうは思えねぇけどな。もう、2年だぞ?」





2年・・・・。




長かった。すごくすごく長くて、どうしようもなかった。





「“朔”たちも、もう諦める頃でしょう。2年探しても姿かたちすら見せないどころか・・・・情報すらつかめない奴のことなんか」






久しぶりに呼んだその名前に胸が苦しかった。




朔<サク>は蓮さんの一人息子。次期、藤堂組の組長になる人





「それに、そんな時間はアイツにはねぇ」