あなたは、もの凄くたくさんの愛を受け継いで、たくさんの人の願いを引き継いでるの。






「おっきくなったね、渓愛ちゃん・・・・」




「うんっ、渓愛ねぇ3しゃいなのぉ」





うん、知ってるよ。覚えてるよ。



2歳の誕生日祝えなくて、ゴメンネ。





「そっか、おねぇちゃんだね・・・」




「うんっ!!」





渓愛ちゃんの声を聞いて、何故かあの赤髪を思い出した。



流れるように、アイツ等の顔が頭をよぎる。






「咲紀・・・陸、ありがと。もう帰るよ」




「え、でも・・・・」




「ばいばい、渓愛ちゃん」





もうやめよう、今日で完璧に感情を捨てろ。




「佳乃・・・!」




咲紀の声を無視して玄関に向かう