ウチを見て笑う咲紀に、精一杯笑ってみる
「か・・・・・の・・・・?」
元々大きい目が更に大きくなってウチを写す。
「うん・・・」
そう答えれば、ポロリ咲紀の瞳から雫が落ちる。
「佳乃・・・?」
「うん」
「佳乃・・・!!」
何度も、何度も呼ばれる名前にウチも涙腺をやられそうになった。
「お、かえり・・・!!佳乃!!!!!」
「ただいま、咲紀」
そういえば咲紀は笑ってくれて、抱きしめてくれた。
「バカ・・・・来るなら来るって、行ってよ・・・そしたらご馳走作って、笑顔で待ってたのに」
「ごめん、ごめんね、咲紀」
泣かせて、ごめんね。
待っててくれて、ありがとう

