それでも君が好きだよ



番場くんのおばあちゃんがいつものように

フロントに立っていた。




「おばあちゃん、うちのお風呂まだ直らないの…。だから今日も温泉入ってくね。」



「あらまぁあ…大変ね。
うちで良ければゆっくりしていってね。」




「はいっ。」



おばあちゃんは私から500円を受け取ると


私にバスタオルとミニタオルを渡し、




私の耳元でこっそり


『和佳をよろしくねぇ~』と言って微笑んだ。




私はその言葉を聞いた瞬間、


耳まで顔が熱くなるのを感じた。