あれから少し時がたった。 もう、真っ白な雪が降り積もる銀世界へと 季節は移り変わっていた。 「音……お母さん、もう行くわね。」 「うん。いってらっしゃい。」 手を振るとそこにはもう、 誰も帰ってこない気がして怖かった。 『またね』って言ったら もう、それっきり。最後みたい…。 「もうすぐ冬休みかぁ…。」 学校で私は人から避けられる毎日。 正直言うと結愛なんて助けなきゃよかっ たって思ってる自分も心の片隅にいる。