幼稚園や小学校のころは友達もいたが、両親死んでからは不登校になって友達減ったし、中学のときは喧嘩ばっかで人寄り付かんくなったし。 「忘れた。」 担任は哀れな目で俺を見てきた。 「なんよ。」 「お前は可哀想なやつやなー。」 「バカにしとん?」 「そう。」 「しねや。」 「先生に向かってその口の聞き方はいかんで。」 「はいはい。」 担任は俺の頭に手を乗せた。 「少なくとも井上はお前んこと友達と思とると思うで。」 バカにしたように笑われた。ムカつく。