店員にバレないようにそっと商品を戻すと、二宮の手を引っ張って外に出た。

男子生徒3人はいなくなっている。

「二宮くん!なんで嫌って言わんの!」

えりちゃんが怒った。

「だって言えんやんか!あいつらと違って俺グズやもん!言うこと聞かんとシカトされる!ひとりぼっちになるもん!」

「やからってなあ…」

「…今日はありがとう。でももう、俺には関わらんといて。大丈夫やけん。」

「二宮くん!」

二宮は走って帰ってしまった。