サワの手を引き、アパートの階段を上る。 部屋の前に着くと、サワは鍵を取り出し俺を見つめた。 「…ユウはここで待ってて。」 「いや、俺も行く。」 「…うん。」 ガチャリと鍵の開く音にこんなにも緊張したのは初めてだ。 「どうぞ。」 「おじゃまします。」 物は多いがまあまあ片づいている部屋。 ソファーに座りテレビを見ているサワの母さんがいた。 「…ただいま。」 「おかえり。…誰それ。友達?」 「そう。」 「ふーん。」 サワの母親は興味なさそうに相づちを打つとまたテレビを見始めた。