『ユウへ。
ごめんなさい。お父さんを殺してごめんなさい。お母さんを自殺に追い込んでしまってごめんなさい。ユウの人生を狂わせてしまってごめんなさい。今まで散々傷つけてごめんなさい。謝ってもどうにもならないけど、ごめんなさい。
僕はユウに出会ってとても楽しかったです。ユウが僕を必要としてくれて嬉しかったです。
でもユウはきっと、僕に出会ってしまったことで、余計に傷を深くしてしまっただろう。僕がユウを救いたいなんて、傲慢な考えだった。
僕は救われたのに。ユウは僕を救ってくれた。ありがとう。ほんとにありがとう。
それから、勝手に転校なんてごめん。逃げるみたいでごめん。実は、母さんの記憶が戻ったんだ。だから僕はこれから、お母さんのために生きたいと思う。お母さんのそばにいたいんだ。ユウには友達がいる。みんないる。でも母さんには僕しかいないから。僕が支えになりたい。
ごめんなさい。

こんなこと言うとずるいかもしれないけど、僕はずっとユウと友達でいたい。ユウはもう僕のこと嫌いかもしれないけど。もし、許してくれるなら、連絡ください。
080-XXXX-XXXX
xxxx@xxxx.ne.jp
ケータイ変えたから、中井や二宮もこの番号は知らんので、ユウから連絡がなかったら僕はもうユウの前には現れません。
お元気で。

井上皐和』