「なあ、お前はなんでそんなに笑ってるん?」 つい口から出てしまった。 「…何が?」 「お前プリント忘れてなかったやん。隣の女子に上げただけやろ。」 「見てたん?あの子泣きそうやったし仕方ないやん。」 「泣きそうやったら誰でも助けるん?」 「できる限りはそうしたいなあ。」 プリントを書きながらサワは答える。 「昼休みだって。お前弱っちいくせにあんな不良に向かって行って。」 「…見られてたん?」 「たまたま通ったんやって。」