他のメンバーはまだトイレから帰ってこない。 今、志帆に話さなければもう話す時間はないと思う。 練習が始まればバドのことしか考えたくなくなるし。 「予想外? あたしは莉子が告られるの予想ついてたけど」 「えっ! なんで?」 「うん。まぁなんとなく」 えー……適当に流されちゃったよ。 壁に背中をつけて体育座りをする私の隣に志帆も腰をおろした。 背中から伝わる壁の冷たさ。 頭の中はおとといからずっとぐるぐると同じことばかりを考えている。 結城くんが言った“好き”って言葉。